自然豊かな京都亀岡を中心としたフィールドで、人と自然の
共生に貢献できる環境や農業のエキスパートを目指します
自然豊かな亀岡をフィールドに、生物、環境、農業の繋がりを学び、生態学、環境分析、資源循環、作物栽培などに関する幅広い知識と技術を習得します。地域社会とも連携しながら、人と自然の共生に貢献するエキスパートを目指します。
Point
学びのポイント
京都・亀岡の豊かな自然環境
バイオ環境学部があるのは自然豊かな亀岡。保津川水系の豊富な地下水が農業、食品加工業を支えています。天然記念物のアユモドキやオオサンショウウオが生息するなど生物多様性に富み、生態調査にも適しています。身近に広がる自然の中で、野外実習や卒業研究に取り組むことができます。
農産物の生産から加工、そして6次産業化
講義教室のすぐ隣に「新種苗開発センター」と「食品開発センター」があります。両センターでは、地元の方々や企業とともに、野菜の新品種の開発や発酵・醸造物、加工食品の開発を進めています。これらの取り組みには、学生も積極的に参画し、地域と連携した6次産業化を目指しています。
教職などの資格取得支援、
公務員・大学院志望者へのサポート
理科や農業の教員、公務員、大学院を目指す人は、採用試験や大学院入試を意識した専門分野の学修、専門論文の読みこなし方等について、本学の教員からきめ細かい指導・支援を受けることができます。また、健康食品管理士、食品衛生管理者、樹木医補といった就職に有利な資格を取得できます。
Field
分野
生態学分野
動植物の生態や環境分野の基礎を学び、野生生物の保全、環境政策、環境教育などの課題に取り組み、人と自然の調和した持続的な社会の実現を目指します。
水環境分野
環境分析や水質管理に関する知識と技術を習得し、多面的な水利用や生態系保全を踏まえた総合的な視点から環境を管理する力を身につけます。
生物資源分野
物質循環、バイオマス活用、土壌分析、伝統的な里山の資源利用などを体系的に学び、生物資源を活かした循環型社会の構築を目指します。
農業生産分野
自然豊かな京都亀岡を中心としたフィールドで、人と自然の共生に貢献できる環境や農業のエキスパートを目指します。
地域共生分野
様々な分野の学びを活かして実践力を養い、地域の人々と協働しながら持続可能な地域づくりに貢献します。
Curriculum
授業ピックアップ
探究プロジェクト
(京vegeアンバサダー、そば茶作り体験の提供など)
「探究プロジェクト」では、課題解決型学習として、学外の地域や組織、企業、他大学などと連携しながら学生たちが主体的に持続可能な社会の実現を目指したプロジェクトを展開しています。「京vegeアンバサダー」として京野菜などの京のふるさと産品をPRしたり、地域のイベントでそば茶作り体験の提供を通してそばの魅力を伝えたりと、地域の農業振興や活性化に取り組んでいます。
バイオ環境園
(京都亀岡キャンパス敷地内)
バイオ環境園は、キャンパスを見下ろす龍尾山のふもとに広がる大学所有の演習林。そこには多種多様な里山の生き物が生育し、卒業研究、学生実験、自主ゼミ活動などで多くの学生が訪れるフィールドになっています。建物を一歩出れば、目の前に広がる広大な野外実験場。この絶好のロケーションで「ヒトと共に多様な生きものが共生する環境」の実現に向けた実践的な学びを深めてみませんか?
カリキュラム
大学共通コア科目
基礎学力・技能
コミュニケーション力・リーダーシップ・協調性
未来展望力
英語・異文化理解
社会人として必要な日本語リテラシー、数的処理(統計含む)、IT技能について学びます。
グループワークや身体活動を通じて、コミュニケーションなどのスキルについて学びます。
現代社会の諸問題をテーマごとに学際的に学びながら、未来を展望します。
グローバルな社会で必要な外国語でのコミュニケーションや異文化理解について学びます。
卒業研究テーマ Pick Up
- 遊水機能を持つアユモドキ共生公園のデザイン提案(生態学)
- 越冬環境におけるコミミズクの縄張り様行動(生態学)
- 環境DNAメタバーコーティング手法を用いた水田におけるプランクトン調査(水環境)
- 河川や河川敷におけるマイクロプラスチックの分布に関する研究(水環境)
- 大槻並の里山林における堅果の二次散布にノネズミ類が果たす役割(生物資源)
- 野生鳥獣が地方の資源となるために ~亀岡市における獣害対策としてのジビエ流通の提案~(生物資源)
- 有機物マルチとしての竹破砕物の利用(生物資源)
- 京都在来サトイモの品種特性に関する研究(農業生産)
- 京都在来アズキ品種の遺伝性多様性に関する研究(農業生産)
- 京丹後市における若手アグリビジネス起業者のネットワーク構築(地域共生)
KUAS Voice
教員・学生・卒業生の思い
やるかやらないか迷ったら、やってみる!
バイオ環境学部
石田 蓮さん
学内のフィールドで生物多様性と環境を調査
バイオ環境学部 生物環境科学科
永野 真理子 講師
人と自然の懸け橋になる
バイオ環境学部
東 珀斗さん
学内のフィールドで生物多様性と環境を調査
生き物は自然界で生きていくためにさまざまな力を発揮しています。敵に捕食されないように形を変える表現型可塑性が何によって発現するかは、進化生態学の分野ではとても重要です。私の研究対象である淡水に生息するプランクトンもDNA が同じでも環境によって形を変えています。調査は、亀岡キャンパス内にある4つの圃場や近隣の川で水を採取して環境DNA などを調べて考察します。顕微鏡を使った地道な観察ですが、生物多様性の保全のために重要な基礎研究です。
本学は調査対象となる自然環境に恵まれており、近隣の農家さんの協力もあって、深い研究ができます。さらに環境デザインに関するさまざまなジャンルの先生と交流できること、国籍を越えた学生同士が協力しあって研究する関係性が学びを充実させてくれます。
バイオ環境学部 生物環境科学科
永野 真理子 講師
人と自然の懸け橋になる
自然と人間社会の共存について学びたいと思って、バイオ環境学部への進学を決めました。高校の時から生物に興味がありました、大学では生物と環境問題がどのように関連しているか、自然と人間の関わり方についてもっと学びを深めたいと思っています。
今は1年生で、基礎的な授業が多いですが、2年からは実習の授業が入ってくるのでそれを楽しみにしています。
将来は、環境コンサルティングの仕事を目指したいと思っています。環境問題や生物を身近に感じることのできる仕事に就きたいと思っています。
バイオ環境学部
東 珀斗さん
※所属・役職・学年は取材時のものです
やるかやらないか迷ったら、やってみる!
高校3年生の時、理科の授業で稲の栽培実習がありポットに稲を植えて育てたのですが、その時に肥料量や葉緑素の測定で京都先端科学大学のバイオ環境学部に訪問して先生方にお世話になりました。元々植物や生物が好きだった事と、大学との縁を感じて進学を決めました。 授業ではやはり農業実習が楽しいです、自分が植えた植物が育っていく姿を見ることや、収穫、そのあと食べる喜びがあります。 将来は教員になりたいと思っています。1年生の今から教職の授業も履修して準備を進めています。 大学に入ったときに決めたモットーは「やるかやらないか、迷ったらやってみる」です。自主ゼミ参加やオープンキャンパススタッフも、とにかくやってみようと思って参加しています。先輩や他学部の学生との繋がりができたり、バイオ環境学部が持っている農場で野菜を育てて秋の学園祭で販売したりと想像しなかった形で、色々な輪が広がっています。
バイオ環境学部
石田 蓮さん
※所属・役職・学年は取材時のものです
Career
資格・進学・就職
取得可能な資格
高等学校教諭一種免許状(理科)
中学校教諭一種免許状(理科)
高等学校教諭一種免許状(農業)
博物館学芸員※
樹木医補 ※国家資格
ただし、文部科学省における審査の結果、予定している教職課程の開設時期等が変更となる可能性があります。
推奨する資格
環境社会検定試験(eco検定)
生物分類技能検定
森林インストラクター
ビオトープ管理士
森林情報士
日本農業技術検定
土壌医検定
主な就職先
ニデック株式会社/ニデックドライブテクノロジー株式会社/株式会社資生堂/株式会社SMBC日興証券/西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)/積水ハウス株式会社/ヤンマーアグリジャパン株式会社/日立プラントサービス株式会社/シャープマーケティングジャパン株式会社/スターバックスコーヒージャパン株式会社/株式会社コメリ/マックスバリュ東海株式会社/滋賀北部森林組合/紀中森林組合/京都市農業協同組合(JA京都市)/北びわこ農業協同組合(JA北びわこ)/JA全農ミートフーズ株式会社/京都府漁業協同組合/京都生活協同組合/生活協同組合コープこうべ/楽天農業株式会社/農業生産法人わかば農園/共栄製茶株式会社/株式会社セントラルフルーツ/株式会社叶匠壽庵/株式会社北陸近畿クボタ/三浦工業株式会社/アイテック株式会社/株式会社堀場テクノサービス/株式会社ユニバーサル園芸社/株式会社丸和林業グループ/日本植生株式会社/東興ジオテック株式会社/株式会社グリーンアンドアーツ/株式会社地域環境計画/株式会社建設環境研究所/香川県庁/京都市役所/亀岡市役所/福知山市役所/京都府警察本部/京都府教育委員会/京丹後市教育委員会/福井県教育委員会/奈良県教育委員会/静岡県教育委員会/京都先端科学大学大学院 など
Policy
教育ポリシー
教育目的
生物環境科学の知識や技術に基づき、人類や地球の直面する課題に対し科学的に対処できる幅広い視野および判断力を備えた「生物環境科学技術者・研究者」を養成する。具体的には、生態学的知識、環境分析技術、環境再生、農産物の栽培・育種技術などを講義・実験・フィールド実習等を通じて幅広く教授することで、人と自然の共生に貢献できる環境専門家や農業技術者、研究者を養成する。
学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)
生物環境科学科は、環境、生物、農業、地域共生分野に関する実学的教育を通じて、グローバル化社会において自らの力で生き抜き、社会に貢献し続ける社会人の育成を教育の目的とします。
1.知識・理解
1.1 環境、生物、農業、地域共生分野に関する知識体系を他領域の知識と関連づけながら修得し、変容するグローバル社会の諸問題を解決するために活用できる。
2.技能
2.1 環境、生物、農業、地域共生分野に関する技術を実験・実習・フィールドワークを通じて修得し、それらの技術を用いて、必要な情報を収集し、活用できる。
2.2 上記で収集した情報をまとめ、レポートや口頭発表を通じて他者に分かりやすく情報発信できる。また、外国語による基本的なコミュニケーション能力が身についている。
3.思考・判断・表現
3.1 環境、生物、農業、地域共生分野に関して、修得した知識、技能ならびに経験を活かして、複眼的思考で自らの考えを論理的に組み立て、表現できる。
3.2 上記分野に関して自らが主題を設定し、文献調査、フィールド調査、実験等で収集した情報に基づき、論理的・客観的・批判的な分析と考察ができる。
4.関心・意欲・態度
4.1 環境、生物、農業、地域共生分野に関する学びを通じ、人間活動と環境の調和の重要性を意識しながら、変容するグローバル社会の諸問題に継続的に関心を示し、専門技能と変化に対応できる専門知識・教養で、その問題の解決のために粘り強く主体的に行動できる。
4.2 上記分野の諸問題に対し、多様な他者と協働しながら、自律的な社会人として問題を解決するために行動できる。
教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)
1.教育課程編成
1.1 現代リベラルアーツ科目および生物環境科学分野からなる基礎科目、専門基礎科目を学修することによって、柔軟に思考し、多角的に事象を見て、的確な判断を下すことができる力を育成します。
1.2 生物環境科学分野からなる専門基礎科目および専門科目(専門知識と専門技能)を学修させ、多角的に真理を探究する力を育成します。
1.3 専門科目(専門知識と専門技能)を学修後、専攻演習・卒業研究を通じて、問題解決を導く力を育成し、人々の生活の向上と人間社会の発展に貢献しようとする姿勢を養成します。
2.学修方法・学修過程
(学修方法)
2.1 4 年間の教育課程では、教養科目や専門科目を理論的に学修するだけでなく、実験・実習およびキャリア学修も連動させながら実践的かつ能動的に学修します。
(学修過程)
2.2.1 基礎科目、専門基礎科目および専門科目としての実験・実習を通じて、コミュニケーション力、協働力、課題発見力やリーダーシップを育む学修を行います。
2.2.2 1年次に自然科学に関する科目を通じて基礎知識を学修し、また「生物環境科学概論」において、将来の方向性を模索します。
2.2.3 2年次以降、実験・実習科目を通じて、生物環境科学の専門性を段階的に養います。
2.2.4 4年次では、1 年次から3 年次までに学んだ知識と技術を基にして、卒業研究と専攻演習を行い、生物環境科学領域の発展に積極的に関与できる力を育む学修を行います。
2.2.5 卒業研究やその他実習科目などでの地域との連携を通じて、社会の一員として、社会の課題の解決を図る力を育む学修を行います。
3.学修成果の評価
3.1 学修成果は、ディプロマ・ポリシーで定められた能力と、カリキュラムの各科目で設定される到達目標の達成度を示すものであり、アセスメント・プランに従って多様な方法で学修成果を評価します。
3.2 各科目の内容、到達目標、および評価方法・基準をシラバスに示し、到達目標の達成度を評価します。
入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)
本学科の教育目的に示した人材を育成するために、明確な目的意識と情熱を持ち、高等学校で履修 した教科・科目について、基礎的な知識を有し、自分の考えを伝えられる日本語力と英語力、さまざまな 課題に積極的に挑戦しようとする意欲、活動に積極的に取り組む姿勢、コミュニケーションを効果的に図 り、相互理解に努めようとする態度を有する人を求めます。
- 知識・技能
・高等学校で履修する国語、英語、数学、理科などについての基礎的な知識を持つ。
- 思考力・判断力・表現力
・自然環境やその現象、農作物の栽培と地域共生について考え判断する能力があり、自分の考えを表現できる。
- 主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度
・環境の保全や再生、作物の生産、地域共生などに強い興味・関心があり、主体的に学ぶ強い意欲を持つ。
・知識の修得と活用のために、多様な人々と協働して取り組める。
・国際人としての教養を身につけ、日本人学生は英語を、留学生は日本語を中心とした多様な言語力の向上を目指す意欲を持つ。