工学部 機械電気システム工学科
キャップストーンプロジェクト
キャップストーンプロジェクトとは
“キャップストーン”とは、ピラミッドの頂上に最後に載せる石のこと。工学部で取り組んだことの総仕上げとして4年次に行います。これは、国内外の企業が抱えているグローバルなビジネス課題と向き合い、解決に近づくための方法を探るというもの。
3年次には“キーストーン”として、キャップストーンを支える重要なプロジェクトに挑戦します。自分が学んでいることは、どんな社会課題にヒットするのか。これを知ることは、非常に重要なことです。企業の方々と協働しながらプロジェクトを進めていくリアルな体験は、究極のインターンシップとも言えるでしょう。
“コーナーストーン”とは、大学のカリキュラムを超えた学外コンテストへの挑戦など、自分を成長させるための自主的なプロジェクトを指しています。
※キーストーンは2024年度まではプレキャップストーン
プロジェクトの3大特徴
- 学んだ知識の活用法、不足する知識の認識と獲得法を実社会の課題解決を通して学ぶ。
- 主体性を養い、チームワークとコミュニケーション力を会得する。
- 就業意識を醸成し、社会における自分の役割を認識する。
Project Flow
プロジェクトの流れ
Step.0 チーム作成
留学生1~2名が加わる、多国籍チームを結成し、難問に挑みます。しっかり計画を立てて進める人もいれば、できるところから始めるスピード感のある人も。チームで議論して課題を解決するスキルを身に付けます。
Step.1 課題選定
4〜6月
課題は50以上の企業(機械、電機、半導体装置メーカー)から出題されます。
Case Study
キーストーンプロジェクト(3年次)
まずは入門編。教員とメーカーが話し合い、
「ちょうどよい難しさの課題」を用意します。
課題発表
例えば・・・強度低下させずに部品を10%軽くしたい
例えば電気自動車、ロボット、部品。部品が軽くなれば車体が軽くなり、電池の負荷が下がり稼働時間にも貢献できます。
「だけど、強度はそのままで」。さあ、あなたならこの矛盾をどう解決する?
キャップストーンプロジェクト(4年次)
4年次は応用編。
企業から提示される課題を深堀りして果敢にチャレンジ。
課題設定
例えば・・・1つのリモコンで2つのドローンを制御する
例えばドローン宅配便。同じエリアに複数のドローンで一気に荷物を運びたい。そんなニーズへの回答が「同時制御で複数稼働」。でも、ぶつかって事故にならないように一定の距離を保たねば……そんなモデル構築を考え、製作に進みます。
Step.2 実施計画を立てる
7〜8月
「解決のカギは現場にあり!」 企業を訪問し、軽量化の背景や、その部品に何が求められているのか、素材は、許されるコストは…などを緻密にヒアリング。突破口のヒントをどこまで探れるか…勝負はもう始まっています。
実施計画発表
チームで試行錯誤したアイデアをまとめてポスター発表。学生と企業の意見交換会を開き、具体的なプロジェクトの方向性を決定します。
Step.3 分析・試作
9〜11月
実現したい「理想」が大きければ大きいほど、技術は複合化し、複雑に。教員や企業の技術者とも相談しながら、さまざまな技術を組み合わせていきます。このときモノを言うのが「4人のチームそれぞれの専門性の掛け合わせ」。まるで企業そのものです。それでも足らなければ「外部のメーカーへ分析や試作を依頼」もOK。これまた企業そのものです。ただし、「依頼費用が予算に足りるか」も評価基準。これまた企業エンジニアの仕事、そのものです。
中間計画発表
実施計画で発表したアイデアを分析、試作しひとまず形に。ポスターにまとめ、学生と企業の意見交換会でアイデアをブラッシュアップ。
Step.4 改良・改善
12月
現代のモノづくりは、複合技術の掛け合わせ。素材や加工による力学的な耐久力向上だけではなく、「どう他の部品と組み合わせるか?」という工学的アプローチも重要。好きなときに使える「工房」で試作を重ねよう!
Step.5 発表(提案)
1月
企業内で自分たちのアイデアを「実現」させるためには、あらゆる人の疑問や不安をすべて払拭し、「それいいね!」と思わせること。「学生だからここまで」なんて、ここでは無し。真剣勝負、だから面白い。Let’s Try!
Movie
紹介動画
動画で紹介!「キャップストーンプロジェクト」
Voice
プロジェクトに参加した学生の声
新しい分野に挑戦することや予算の規模、エンジニアの方とのコミュニケーションなど多くの経験を一度にできた。
自分のところではロボットの制御だったので、ロボット製作、回路作成、プログラムをすべて学べた。
企業の方や先生方にアドバイスを頂きながら自分たちで試行錯誤して研究を進めていける点が良かったです。
企業先との意見交換など普段の大学生活で体験できないようなことができたので、そういった意味でもいろいろと成長できたと感じる。
授業を通して、課題解決力や英語力を身に着けることができました。
社会で働く疑似体験をできたと思う。
チームで課題に取り組むという経験ができた点。
実際に企業の方とプロジェクトを進めることができ、良い経験だった。