キャップストーンプロジェクトとは

“キャップストーン”とは、ピラミッドの頂上に最後に載せる石のこと。工学部で取り組んだことの総仕上げとして4年次に行います。これは、国内外の企業が抱えているグローバルなビジネス課題と向き合い、解決に近づくための方法を探るというもの。
3年次には“キーストーン”として、キャップストーンを支える重要なプロジェクトに挑戦します。自分が学んでいることは、どんな社会課題にヒットするのか。これを知ることは、非常に重要なことです。企業の方々と協働しながらプロジェクトを進めていくリアルな体験は、究極のインターンシップとも言えるでしょう。
“コーナーストーン”とは、大学のカリキュラムを超えた学外コンテストへの挑戦など、自分を成長させるための自主的なプロジェクトを指しています。

※キーストーンは2024年度まではプレキャップストーン

  • 学んだ知識の活用法、不足する知識の認識と獲得法を実社会の課題解決を通して学ぶ。
  • 主体性を養い、チームワークとコミュニケーション力を会得する。
  • 就業意識を醸成し、社会における自分の役割を認識する。

Project Flow
プロジェクトの流れ

留学生1~2名が加わる、多国籍チームを結成し、難問に挑みます。しっかり計画を立てて進める人もいれば、できるところから始めるスピード感のある人も。チームで議論して課題を解決するスキルを身に付けます。

課題は50以上の企業(機械、電機、半導体装置メーカー)から出題されます。

まずは入門編。教員とメーカーが話し合い、
「ちょうどよい難しさの課題」を用意します。

例えば・・・強度低下させずに部品を10%軽くしたい

例えば電気自動車、ロボット、部品。部品が軽くなれば車体が軽くなり、電池の負荷が下がり稼働時間にも貢献できます。
「だけど、強度はそのままで」。さあ、あなたならこの矛盾をどう解決する?

この矛盾をどう解決するか?挑戦の始まり

4年次は応用編。
企業から提示される課題を深堀りして果敢にチャレンジ。

例えば・・・1つのリモコンで2つのドローンを制御する

例えばドローン宅配便。同じエリアに複数のドローンで一気に荷物を運びたい。そんなニーズへの回答が「同時制御で複数稼働」。でも、ぶつかって事故にならないように一定の距離を保たねば……そんなモデル構築を考え、製作に進みます。

「解決のカギは現場にあり!」 企業を訪問し、軽量化の背景や、その部品に何が求められているのか、素材は、許されるコストは…などを緻密にヒアリング。突破口のヒントをどこまで探れるか…勝負はもう始まっています。

チームで試行錯誤したアイデアをまとめてポスター発表。学生と企業の意見交換会を開き、具体的なプロジェクトの方向性を決定します。

実現したい「理想」が大きければ大きいほど、技術は複合化し、複雑に。教員や企業の技術者とも相談しながら、さまざまな技術を組み合わせていきます。このときモノを言うのが「4人のチームそれぞれの専門性の掛け合わせ」。まるで企業そのものです。それでも足らなければ「外部のメーカーへ分析や試作を依頼」もOK。これまた企業そのものです。ただし、「依頼費用が予算に足りるか」も評価基準。これまた企業エンジニアの仕事、そのものです。

実施計画で発表したアイデアを分析、試作しひとまず形に。ポスターにまとめ、学生と企業の意見交換会でアイデアをブラッシュアップ。

現代のモノづくりは、複合技術の掛け合わせ。素材や加工による力学的な耐久力向上だけではなく、「どう他の部品と組み合わせるか?」という工学的アプローチも重要。好きなときに使える「工房」で試作を重ねよう!

企業内で自分たちのアイデアを「実現」させるためには、あらゆる人の疑問や不安をすべて払拭し、「それいいね!」と思わせること。「学生だからここまで」なんて、ここでは無し。真剣勝負、だから面白い。Let’s Try!

Movie
紹介動画

動画で紹介!「キャップストーンプロジェクト」

2023年度のキャップストーンプロジェクト

Voice
プロジェクトに参加した学生の声

新しい分野に挑戦することや予算の規模、エンジニアの方とのコミュニケーションなど多くの経験を一度にできた。

自分のところではロボットの制御だったので、ロボット製作、回路作成、プログラムをすべて学べた。

企業の方や先生方にアドバイスを頂きながら自分たちで試行錯誤して研究を進めていける点が良かったです。

企業先との意見交換など普段の大学生活で体験できないようなことができたので、そういった意味でもいろいろと成長できたと感じる。

授業を通して、課題解決力や英語力を身に着けることができました。

社会で働く疑似体験をできたと思う。

チームで課題に取り組むという経験ができた点。

実際に企業の方とプロジェクトを進めることができ、良い経験だった。

List of Companies
参画企業一覧

2024年度

2024年度は、4年生19チーム、3年生29チーム、合計48チームが参加。学生たちは、アプリ開発をはじめ、ウェアラブルデバイスやAIを駆使した顧客対応システムなど、企業が直面している課題に挑戦します。

ANAシステムズ株式会社/株式会社アニモ/アジアクエスト株式会社/株式会社あさひ/株式会社キャステム/ダイハツ工業株式会社/デロイト トーマツ コンサルティング合同会社/福井めがね工業株式会社 part of Essilor Luxottica /フクシマガリレイ株式会社/株式会社GRA/株式会社松井製作所/三菱ロジスネクスト株式会社/株式会社ナカサク/ニデック株式会社/ニデックマシンツール株式会社/NSKマイクロプレシジョン/NSW株式会社/ニデックオーケーケー株式会社/Pens and Needles/ペンタリンク株式会社/株式会社PITTAN/ロート製薬株式会社/三洋金属工業株式会社/SEWA International GK/株式会社SCREENホールディングス/株式会社島津製作所/株式会社サンエムカラー/株式会社テクノ高槻/タカラベルモント株式会社/テックファーム株式会社/株式会社TVE/株式会社山岡製作所
ー全32社

2023年度

2023年度は、新たに3人に1人が留学生という環境に身を置く3年生30チーム、プレキャップストーンプロジェクトを経験した4年生は19チームの計49チームが参加。学生たちは、アプリ開発をはじめ、ウェアラブルデバイスやAIを駆使した顧客対応システムなど、企業が直面している課題に挑戦しました。

株式会社アニモ/株式会社あさひ/株式会社キャステム/株式会社DFC/株式会社W/デロイト トーマツ コンサルティング合同会社/フクシマガリレイ株式会社/ITKエンジニアリングジャパン株式会社/株式会社国元商会/株式会社松井製作所/株式会社ナカサク/株式会社なんつね/ニデック株式会社/NSW株式会社/ニデックオーケーケー株式会社/ペンタリンク株式会社/マイクロニクス株式会社/I-PEX株式会社/株式会社PITTAN/三洋金属工業株式会社/セワインターナショナル合同会社/株式会社SCREENホールディングス/株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズ/株式会社島津製作所/株式会社テクノ高槻/テックファーム株式会社/TOWA株式会社
ー全27社

2022年度

2022年度は工学部一期生24チーム(4名1チーム)96名が11社13部署から提示された16の課題解決に取り組みました。

NSW株式会社/株式会社キャステム/株式会社島津製作所/株式会社SCREENホールディングス/デロイト トーマツ コンサルティング合同会社/ニデック株式会社/ペンタリンク株式会社/マイクロニクス株式会社/株式会社松井製作所/株式会社Monozukuri Ventures/ローム株式会社
ー全11社