海外で働くって、こういうことか!?
バイオ環境学部の小池南琉さんは2年生の夏に大学の海外インターンシップ制度を利用し、ニュージーランドのSCION (New Zealand Forest Research Institute Limited)という研究施設で4週間のインターンシップを行いました。SCIONは、ニュージーランドの林業、バイオテクノロジー、林業に関する製造イノベーションを促進し、経済性を生み出しながら、環境と社会に有益な価値を創造しようとしている研究施設です。小池さんは、クライストチャーチの支社で、ニュージーランドのユニークな生態系に悪影響を及ぼしている外来性針葉樹に関する研究に携わりました。
インターンシップでは、各地から集めた針葉樹の松ぼっくりから種を取り出して化学的に生死判定するラボワークや、ニュージーランド南島での針葉樹の葉や種の採集、環境調査を行いました。針葉樹は閑散とした場所やオフロードに多く生えており、雨や雪の影響があったり、人が通るような場所ではないところに行ったりとサンプル採集では一苦労だったようです。また、GPSやコンパスを使って位置情報や採集地点を確認するなど、日本では経験のない作業も多かったようです。
インターンシップの後半には、研究成果を発表する機会がありました。小池さんは聴衆の反応を確認しながら発表を進めたかったので、原稿を作らずにアドリブで発表し、ある程度わかりやすく発表できたそうですが、途中で話が途切れたり、同じことを繰り返したりして満足のいくものではありませんでした。他の留学生の発表と比べて、英語の流暢さや聴衆への意識など多くの改善点が見つかりました。現在はインターネット上のプレゼンテーション動画を見て、英語能力の向上を図っています。
小池さんは4か月のインターンシップ中に、ニュージーランドと日本の働き方の違いに驚いたようです。ニュージーランドの人はフレキシブルな働き方をしており、仕事と休憩のメリハリをつけるのがうまいと感じたとのこと。小池さん自身も適度な息抜きはストレス軽減や作業の精度向上につながると感じたようです。ランチタイムにはみんなで外食を、天気のいい日は屋外でのランチを楽しみ、職場内の雰囲気も良好だったようです。最初は雑談に入るのが難しかったものの、徐々に会話のコツをつかんだとのことです。SCIONの研究者たちは自然体で接してくれ、休日にはスキーやバーベキュー、パラグライダー、街の散策などを楽しみ、充実した時間を過ごしました。日本ではなかなかできないような多くの体験をし、これまで以上に海外での生活や活動に魅力を感じたとのこと。自分でも様々な面から海外との交流を図っていきたいという小池さんの挑戦は続きます。