2024年10月26日、27日京都亀岡キャンパスで開催された本学の学園祭『第56回龍尾祭』で、バイオ環境学部の自主ゼミである「ぶんぶんみつばちゼミ」のメンバー6人が、キャンパスで採取した蜂蜜を使用したレモネードを販売しました。学園祭期間の2日間で100杯分のレモネードを用意しましたが、あっという間に販売が完了しました。
現在、国内で流通している蜂蜜のほとんどが輸入品で、国産のものでも大半がセイヨウミツバチの蜂蜜という状況です。ニホンミツバチはセイヨウミツバチに比べて環境の変化に敏感で飼育が難しいことや、1群あたりの生産量が少なく、年2回ほどしか採取できないことから、ニホンミツバチの蜂蜜は希少価値の高い商品として高値で流通しています。本学ではニホンミツバチの養蜂を長年にわたって京都亀岡キャンパスで行っています。
今回使用した蜂蜜は、本学 京都亀岡キャンパス内に設置したニホンミツバチの巣箱から採取しました。採取した蜂蜜はボツリヌス菌対策のため衛生管理がされている食品開発センターにて、ろ過して不純物を取り除き、真空パック後、60℃30分間加熱しました。
本学の実践型人材育成の一環として、先生方の指導の下、巣箱の設置からレモネード作りまで、キャンパス内の施設・環境を用いて、学生がすべて自分たちで行いました。今後もこのような学生が主体的に活動できる場を創出していきます。





ぶんぶんみつばちゼミ バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 3年生 三輪帆加さん
今年は猛暑の影響で、ゼミで飼育していた群れが弱ってしまいました。週に一度観察し、先生にアドバイスをいただきながら様々なアプローチを行いました。1年以上お世話をしてきた群れが弱っていく様子は胸が痛かったです。
今回の龍尾祭への出店準備は、先生方のこれまでの貴重な経験談を伺うきっかけとなりました。また、今回初めて、食品開発センターの機械を使い、風味を落とさずにハチミツを加熱処理しました。すべてが未経験のことだったので面白かったです。
これからも様々な活動に挑戦しながらニホンミツバチについて勉強したいです。それから、来年は群れが元気なまま1年を終えられるようにお世話したいと思います。
ゼミ活動や龍尾祭出店にあたり、ご協力頂いた先生方・職員の皆様にこの場をお借りして感謝申し上げます。ありがとうございました。
ぶんぶんみつばちゼミ バイオ環境学部 食農学科 4年生 田村颯馬さん
今回龍尾祭に出店するにあたり、苦労した事は、はちみつをどの様にして加熱処理をするか考えた事です。初めは保健所からの指導もあり、どの様にして加熱処理を行うかとても悩みましたが、本学の関係者の助言を思い出し、食品開発センターを使用できないかと考えました。しかし昨年の龍尾祭のでは使用出来なかったという前例もあったので、船附先生に相談したところ、篠田先生にも繋いでいただき無事加熱処理を済ませる事が出来ました。
今回特に感じたことは人と繋がりその考え方や思いを汲み取る事が重要だと考えました。
最後にはなりますが第56回龍尾祭に出店するにあたり協力していただいた方々、ご迷惑お掛けしましたがご協力頂きありがとうございました。
ぶんぶんみつばちゼミ バイオ環境学部 バイオサイエンス学科 3年生 三浦大育さん
これまでに大変だったことは、蜂のお世話をする上で蜂達の状態が分からないという事です。今この状態が、病気なのか天敵に襲われて弱ってしまっているのか初めて活動した時に分からないという事が大変でした。
しかし、龍尾祭に参加させ頂いて、普段の生活で出来ないことなどを経験させていただいたことがとても面白かったです。この経験のおかげで、やってよかったなと思いました。
バイオ環境学部食農学科教授 船附秀行先生
「自主ゼミ」というのは、バイオ環境学部での学びと関係ある課題に学生が楽しみながら取り組むサークル活動で、学部として支援しています。ただし、サポートするのは、学部の教職員だけではありません。例えば、ぶんぶんみつばちゼミに養蜂技術や食品衛生管理についてご指導くださったのは、本学教員のOBの先生方です。そのほか地域の方々からもたくさんのご協力をいただいています。学生と、OBも含めた教職員や地域との距離の近さが本学の特色であり、それが実践型人材の育成につながっています。
今年の夏は異常な暑さで養蜂は思うように行きませんでしたが、龍尾祭向けに、関連する食品加工の取り組みを学生自ら企画し成功させたことで、各メンバーが大きな自信を得て、成長を実感できたものと思います。
(オープンイノベーションセンター・亀岡(OICK) / 研究連携センター 柴田雅光)