2024.11.13

『バイオテクノロジー産業の最前線「ヒトの健康に対するサイエンスの貢献と課題」』を開催

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バイオ環境学部の2年生以上を対象にした「バイオテクノロジー産業の最前線」は、学生たちの社会に出てからのキャリアアップを目的に実施しています。15回にわたってオムニバス形式で開講している本講義は、毎回産業界(食品、化粧品、医薬品、等)や研究機関の第一線でご活躍されている方を講師としてお招きし、講演いただいています。

11月8日に実施した第7回目は、大手医薬品メーカー、住友ファーマ株式会社で経営企画の重責を担われている西中重行先生に「ヒトの健康に対するサイエンスの貢献と課題」というテーマでお話しをいただきました。

そもそもバイオテクノロジーとはどういう意味を持っているのか。西中先生にはノーベル医学・生理学賞の歴史を振り返りながら、バイオテクノロジーが医薬品開発にどのように貢献してきたかについて説明いただきました。

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一方、このような技術を誤って使用した場合には、倫理的に大変な問題を起こすこと、また医薬品ではその副作用によって悲惨な事件、事故も招き得ることなど、医薬品メーカーとして持たなければならない責任について言及いただきました。

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次に、医薬品の法律上の定義についての説明と合わせて、「くすり」の歴史とその開発が過去と現在とでは、どのように変わってきたのか。また、実際に市販されるまでに、どれだけ多くの安全性試験が行われるのかについて紹介いただきました。さらに、新薬を開発する際の知財(特許)の重要性に触れ、医薬品メーカーがいかにして利益を出しているのかについても説明いただき、受講している学生も業界を知る上でも興味深く聞いていました。

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次回は、国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構食品研究部門長の山本(前田)万里先生を講師にお招きして、11月15日(金)13:20に開催する予定です。

(バイオ環境学部 食農学科 藤田 裕之)