2024.10.31

大学の所蔵品を公開展示しました 【オープンイノベーションセンター・亀岡(OICK) / 研究連携センター】

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2024年10月26日、27日開催された第56回龍尾祭にて、博物館学芸員課程8名が龍尾祭企画展として初めて、大学が所蔵する書籍や図面を展示しました。2日間で169名の方がご覧になりました

博物館学芸員課程では、今年度は永守コレクションギャラリー(向日市)などでの研修等を行ってきました。その中で、学生が自らテーマを考えわかりやすくキャプションを作った展示を多くに人に見学してもらって、自分たちをより高める機会を設けたいということで、龍尾祭にて光風館3階総合研究所資料館にて展示を行いました。総合研究所が所蔵する石田梅岩に関する展示と、今年は亀岡祭に関する図書館の所蔵品を展示しました。本学の人文学部歴史文化学科では毎年亀岡祭の調査研究を行っており、今回の展示では、同科で博物館学芸員課程を履修する学生が担当、10月25日(金)に行われた巡行も調査しました。

亀岡市では市内で輩出した偉人である石門心学の祖石田梅岩を顕彰し、生涯学習の実践活動や地域の賑わい創出を行う、記念館を梅岩生誕地(亀岡市東別院)に来年度建設する予定です、京都先端科学大学では亀岡市と協力して、石田梅岩を通じて地域活性化を進めて参ります。

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告知ポスター・チラシ (バイオ環境学部 バイオ環境デザイン学科 4年生 池田萌香さん作成)

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中西裕樹特任准教授と石野茂亀岡市副市長、博物館学芸員課程の皆さん

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展示の模様

亀岡市 副市長 石野 茂 様

石田梅岩は、貞享2年(1685年)亀岡市東別院町東掛の農家で生まれ、京都の商家に奉公しながら独学で研鑽を重ね、後に石門心学と呼ばれる、庶民の日常生活の中での道徳の実践を説きました。「人の人たる道」を追求し人々に説き続けた梅岩の生き方は、生誕地・亀岡における生涯学習の原点です。亀岡市では、梅岩関連の所蔵品や資料などを保存・公開するとともに、情報発信する施設「石田梅岩記念館」を建設中です。今回、大学が所蔵される梅岩に関する資料を広く公開されたことは地域にとっても大変有意義な取組であり、今後も大学と様々な面で連携していきたいと思います。

大学院 人間文化研究科 史 文昊 さん

一般の人にわかりやすいような解説文を心掛けました。展示品は思った以上に丁寧に扱う必要があり、慎重を期しました。展示会では案内や人の誘導が難しく、看板などにも十分な注意が必要であることを実感しました。今後に活かしていきたいと思います。

大学院 人間文化研究科 白 冰 さん

亀岡や京都といった地域密着型のテーマ展示であったので、どこまで自分たちが調べることができるか、不安でした。ただ、地域以外の人にも観覧をいただくと割り切り、平易な文章で広く浅く、をこころがけました。あらためて、亀岡の歴史のすばらしさに気が付きました。

人文学部 歴史文化学科 4年生 山内 真一郎 さん

龍尾祭での展示であるため、子どもさんや年配の方などの観覧が想定されました。これまで亀岡祭の調査を続けてきましたが、その成果の一部を公開することができ、本当によかったと感じています。これからも、自分の研究が展示につながるということを意識していきたいと思います。

人文学部 歴史文化学科 4年生 衣川 祐弥 さん

展示会では、解説会を行うことになり、どのような話をすべきか悩みました。資料の解説は、キャプションで示しているので、別の角度から説明しようと思いました。資料にまつわるエピソードや興味を引く話です。少し長くなりましたが、観覧者の方に「良かった」といっていただき、有難かったです。

人文学部 歴史文化学科 4年生 川上 駿介 さん

展示会では、最後のコーナーまで見学いただけないことがあり、展示の難しさを感じた。資料の見え方の研究が足りなかったのではないかと反省している。この経験を今後に活かしたい。

人文学部 心理学科 4年生 橋村 知蕗 さん

事前に展示会場のイメージは作っていたはずだが、実際に展示を行うと資料の色味やキャプションの見え方などが大きく違った。この経験は、様々な場面で活かすことができるように思う。

バイオ環境学部 バイオ環境デザイン学科 4年生 池田 萌香 さん

ポスター・チラシなどのデザインに興味があり、今回実践することができた。文化財を絵で表現することにこだわったが、2ヶ月ほどの時間がかかった。形となった今、自分でも満足することができた。

バイオ環境学部 バイオ環境デザイン学科 4年生 森田 滉介 さん

観覧者の導線や視線の移動について、関心があった。実際の授業では学生同士で様々に議論し、結論ができるまでは大変だった。しかし、議論は前向きで、非常に学ぶところが多かったと感じている。

全学共通教育機構特任准教授 中西 裕樹先生

今回の展示は、本学が所蔵する資料を学生が調査し、展覧会名やテーマを設定するところからはじまりました。結果、キャンパスがある亀岡と京都という地域を取り上げた内容となり、また実質約4か月という短い期間の中で、よく開催まで漕ぎつけたと思います。現在、博物館や学芸員には、まちづくりや観光面での社会的役割も期待されています。今回の展示成果や経験、また取得した資格などを、ぜひ今後の人生に活かしてほしいと考えています。

(オープンイノベーションセンター・亀岡(OICK) / 研究連携センター 柴田雅光)