京都先端科学大学（京都市右京区／学長 前田 正史）は、4月1日付けで、現工学部長の田畑 修教授が副学長専任となり、本学 工学部のアルベルト・カステッラッズィ教授が新たに工学部長に就任する人事を決めました。カステッラッズィ教授は、イタリア、ドイツの大学で学位を取得し、スイスなどで研究員として従事した後に、2008年からイギリス ノッティンガム大学 工学部で教員としてのキャリアをスタートさせました。そして、2019年に本学 工学部教授に就任。研究分野はパワー半導体、パワーエレクトロニクス。カステッラッズィ教授は、2020年に設置した本学 工学部の立ち上げにも携わりました。
本学 工学部は、現 工学部長の田畑教授が京都大学から本学に転籍し、独自カリキュラムの設計や教員のリクルート、工学部棟の設計を行うなど、設置をリードしました。本学 工学部では4月入学の日本人学生と9月入学の留学生が同じクラスで全ての授業を英語で学ぶなど、国内の大学では非常にユニークなカリキュラムを取り入れています。これまでに、50以上の国、地域からの留学生を受け入れるなど、全学で取り組む『国際化』をリードしています。
■アルベルト・カステッラッズィ新工学部長 コメント
2006年に、国際会議に出席するため初めて日本を訪れました。それから、数回日本を訪れる機会があり、日本のことが好きになりました。2011年には、京都大学の客員研究員として6か月間、広帯域ギャップ半導体デバイスの研究を行いました。そして、縁があって、2019年に京都先端科学大学の教員に着任しました。私の研究は日本の技術を用いることが大半なので、それは自然なことだったと考えています。着任後早々に、現 工学部長の田畑先生が構想された、画期的な工学部の具現化に携われたのは幸運でした。この度、田畑工学部長の後任に任命いただいたことは、大変光栄に思います。今後は田畑先生が築いてこられたものをベースにして、これまで以上に産業界との連携や海外との学術交流を進めることにより、実践力があり、グローバルで活躍できるエンジニアの育成に注力し、本学 工学部のさらなる発展に最善を尽くす所存です。
■田畑 修副学長 コメント
新工学部のカリキュラム設計に取り掛かったのは京都大学在職中の2018年1月でした。それからの7年はあっと言う間でした。2020年4月の工学部開設は、新型コロナの感染拡大と重なるという波乱の船出でした。半数以上が留学生、ＥＭＩ教育※1、企業のリアルな課題を学生が解決する「キャップストーンプロジェクト」※2など、極めてユニークな特徴を持つ本学工学部は、全てが初めての試みでした。しかし、理事長と学長の強いリーダーシップと、有能な教職員、そしてなによりも世界中から集まる志の高い学生達のおかげで工学部は基盤を確立することができました。今年3月には工学部の2期生を卒業生として輩出しました。これから新学部長の下で、誰もが認める世界で唯一無二の工学部としての地位を固める第2フェーズの始まりです。私は、今後も副学長として、引き続いて工学部の発展に尽くします。
※1：EMI教育＝English-Medium Instruction 英語による専門科目教育
※2：詳細は以下参照
https://www.kuas.ac.jp/academics/engineering/capstone-project/
■アルベルト・カステッラッズィ教授 略歴
工学博士
ミラノ大学 (イタリア) 科学技術学部 物理学科 卒業
ミュンヘン工科大学（ドイツ）の博士工学位
ミュンヘン工科大学電気工学の物理学同研究所 パワー半導体デバイス研究員
スイス連邦工科大学チューリッヒ統合マイクロシステム研究所 主任研究員
ノッティンガム大学工学部 助教授/准教授
2019年 京都先端科学大学 工学部教授就任
趣味は、エレキギター、バイク、日本語学習
好きな日本語は、「モノづくり」
以上
（広報センター 猪飼 邦保）