2024.12.10

バイオテクノロジー産業の最前線「大豆で未来を変える」【バイオ環境学部】

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バイオ環境学部の2年生以上を対象にした「バイオテクノロジー産業の最前線」は、学生たちの社会に出てからのキャリアアップを目的に実施しています。15回にわたってオムニバス形式で開講している本講義は、毎回産業界(食品、化粧品、医薬品、等)や研究機関の第一線でご活躍されている方を講師としてお招きし、ご講演いただいています。

第11回目は、12月6日(金)に不二製油株式会社グローバル研究戦略グループの中森俊宏先生をお招きし「「持続可能な新しい食の創造」大豆で未来を変える~植物由来食品ソリューション~」と題してご講演いただきました。

同社は大豆やパームオイル等を世界各地から調達して、食用油や、チョコレートの原料となるカカオ脂代替油脂を製造しています。世界の人口増加に伴い必要となるたんぱく源として、大豆たんぱく質は環境への負荷が最も少なく、かつ栄養価の高いたんぱく質として注目されており、SDGsの観点からも事業の重要性を強調されました。

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また、大豆を絞って得られる大豆油から、独自の製法により代替ミルクや、クリーム、チーズ状の製品にも加工され、その一部は、有名ラーメンチェーン店との提携によりベジタブルラーメン用スープとして利用されているとのことでした。

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大豆は他の豆類と比較して、高たんぱく質で高脂質という点では特殊な食材であるとともに、昨今は植物由来のたんぱく質源としても見直されています。Plant Based Protein(植物性たんぱく質)として、代替畜産加工肉への応用も進み、広く海外展開されています。もちろん国内でも利用されており、毎日のように食べている食材にも用いられていることから、学生たちも興味津々という感じで聴き入っていました。

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次回は、12月13日(金)に、ヤマサ蒲鉾株式会社品質管理部長の黒田信行先生を講師としてお招きして開催します。