本学人文学部心理学科の山愛美教授の英文論文「Haruki Murakami as Modern-Myth Maker beyond Culture」を読んだ編者から執筆依頼があり、村上春樹の創作方法と彼の記憶とのかかわりについての研究成果をまとめた内容が以下の国際雑誌に掲載されました。
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In Statu Nascendi : Journal of Political Philosophy and International Relations Vol. 5, No. 1 (2022) P44-66
村上春樹特集 Special Issue: The Work of Haruki Murakami
- 論文名
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“Haruki Murakami, Novel as a Method: ‘Memory’ and his Creative Process.”
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山 愛美教授コメント
2016年にユング心理学の学術雑誌(Jung Journal Culture & Psyche)に掲載された拙稿 “Haruki Murakami: Modern-Myth Maker beyond Culture”を読んだ海外の学術雑誌の編者から、村上春樹の特集をするということで「村上春樹について何でもいいので書いてください」という執筆の依頼が届きました。
内容:この論文は深層心理学の観点から、村上春樹の創作について、特に彼の作品の中の「記憶」に焦点を当てて論じたものです。小説や本人のインタビューの言葉を取り上げ、彼の物語の源泉である個人的記憶、集合的記憶について探っています。村上の物語は、異なる文化、言語、多様な背景を持つ世界中の読者の「魂」の奥深くにある「何か」と呼応するのではないか、と述べました。
これまで私が取り組んできた村上春樹の創作についての研究の中で、特に「記憶」に注目して海外の人にも伝わるように書いたものです。
(人文学部歴史学科 教授 山本淳子)