12月25日、人文学部心理学科の山愛美教授の翻訳による書籍『キリスト元型――ユングが見たイエスの生涯――』(エドワード・エディンジャー 著,岸本寛史、山愛美 訳、青土社、税込み2640円)が刊行されます。
内容は、アメリカのユング派分析家・研究者として第一人者の著者が、ユング心理学から見たキリストの人生について記したもの。イエスの一生に起きたことを、ユングが「いつでも、どこでも、誰にでも起きること」と解釈したことに着目し、ユング心理学とキリスト教の深い関係を解き明かした一冊です。
(人文学部 教授 山本淳子)
山教授のコメント
『キリスト元型』というタイトルから、これは宗教の本だと思われてしまうかもしれませんが、そうではありません。原著の著者のEdingerは、米国のユング派分析家で特に理論家として指導的存在でした。本著は、キリストの生涯についてのユングの解釈をまとめたもので、西洋の文化を深層心理学的に理解する上でも良き導き手になると思います。心理療法の視点からこの本をどのように読むか、について私が解説を書いています。世界中の人々がコロナ禍を経験している今、この本が出版されることになったことの意味深さも感じています。
本学図書館に寄贈しますので、もしよかったら手に取ってみてください。
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