環境物理学研究室

自然の摂理を理解するために、『本質的に重要な要素とは何か?』について考察します。そのために、その理解の基礎となる物理理論、物理理論の基礎となる数学理論、数学理論の基礎となる数理論理という階層構造の各分野の内容を、古典的・現代的視点の比較において検討します。具体的には、階層構造の各分野の精密な理論・論理の完全な理解を基礎とし、さらに、それら理論・論理の相互関係の解明のための厳密な議論を構築する方法を検討します。

伊東 和彦 准教授 research map
環境教育研究室

野生動物の生息地の減少が世界的な課題になっていますが、実は私たちの最も身近な自然ともいえる水田地帯には、様々な野生動物が生息しています。実際、日本各地の水田環境で水鳥の保全が盛んに行われています。水田という人が管理している環境で、そこに暮らす様々な野生動物について理解することで、多様な生物との共存についてのヒントが得られるのではないでしょうか。

大西 信弘 教授    research map

景観生態学研究室

植生を中心としたフィールド調査とドローンを使ったリモートセンシング併用し、自然環境の状態を評価する研究に取り組んでいます。河川を中心に、森林や農地など、あらゆるフィールドを対象としています。研究成果は、地域の保全活動に活かされることを想定しており、様々な地域で保全活動のマネジメントにも関与し、実際に研究成果をマネジメントのツールとして活用しています。

丹羽 英之 教授  research map
昆虫生態学研究室

身近な生物の生き様を、行動学・生態学の手法で研究しています。特に植物を餌として食べるチョウなどの植食性昆虫を主要な材料とし、生物の分布や諸形質に対する天敵の影響、餌の影響、生物種間の競争関係の影響について調査・解析する研究を行っています。これまで、植食性昆虫の“餌の食い分け”や“住み分け”が生じる原因は実は他の種に間違って求愛するからだということなどを明らかにしてきています。

大秦 正揚 講師  research map
水環境研究室

良好な河川・湖沼・海域の再生・保全をテーマに研究します。水環境における物質循環や生物と環境の相互作用、マイクロプラスチックなどの人為起源の汚染物質の影響などについて、フィールドでの調査を主体に様々な角度からアプローチして、よりよい水環境を実現するための方法を考えます。

高澤 伸江 准教授  research map
水域生態学研究室

プランクトンを対象に、顕微鏡観察や環境DNA手法を用いて進化・生態学の研究をしています。とくに、表現型可塑性という、生き物が遺伝子型を変えることなく表現型を変える現象に興味があります。季節変化や人為的かく乱などに対して、どのような表現型可塑性で応答するのかについて、野外調査・飼育実験から解明していきます。

永野 真理子 講師 research map
環境管理研究室/Environmental Management Laboratory
Climate change and land use change are some of the most pressing environmental challenges the world is facing today. The laboratory is committed to conducting interdisciplinary research in these areas. The application and integration of geographic information system (GIS), remote sensing, artificial intelligence (AI), and internet-of-things (IoT) devices enable researchers to monitor, simulate and analyze the nexus between environmental, climatic, and human factors, considering both social and engineering aspects. The findings are expected to be used by responsible authorities, including national government and international agencies to develop strategies for sustainable environmental management.

環境問題は、様々な要因が複雑に絡み合って発生するため、これらを統合的に整理・把握する必要があります。環境管理研究室では、途上国での環境問題の解決を目的として、リモートセンシング技術、地理情報システム(GIS)、人工知能、ビッグデータ解析・管理、IoTなどの応用・統合化を目指した取り組みを行っています。
途上国では、環境汚染物質の観測地点数が制限されており、一部の地域では、水文や大気に関するモニタリングデータを量・質ともに十分に得ることが困難です。そのため、観測データの収集や技術の活用、地域・国際的な協力を強化することで、持続可能な社会の実現に向けた取り組みをさらに促進します。

Wong Yong Jie PhD Junior Associate Professor  research map
バイオマス研究室

「バイオマス」とは生物由来の資源のことで、化石資源と異なり再生可能である点や二酸化炭素の排出量の抑制という点で注目されています。当研究室では、持続可能な社会の創造のためのバイオマス活用法を模索しています。特にタケやその炭化物に着目をして、農業利用を中心とした活用方法を模索しています。タケの利用の促進は放置竹林の解消につながり、美しい里山景観の保持や森林機能の保全にも役立つと考えられています。

藤井 康代 教授  reaearch map

里山環境研究室

薪炭用の雑木の伐採や堆肥用の落ち葉かきなどが定期的に行われてきた里山。そこでは人手の入った明るい環境を好む多様な生き物が生息してきましたが、農山村の過疎化などに伴い里山は放棄され、人と生き物の共存関係も崩れつつあります。この研究室では、人里の自然をフィールドに動植物の生態や伝統的な生物資源の利用法を学び、多様な生き物と共存可能な現代の暮らしのあり方を探ります。

鈴木 玲治 教授 research map
生物資源管理研究室/Bio-resource Management Laboratory
The Bio-resource Management Laboratory is aimed at achieving the sustainable management of biological resources in view of the needs of local communities and the impact of climate change. Its current research activities include sustainable land use and forest resources utilization, climate change and biomass estimations, forest governance, and socio-economic studies. The goal of the laboratory is to develop environmentally responsible, socially equitable, and economically viable strategies for the use and conservation of biological resources, while addressing the environmental, social and economic challenges that local communities face.

生物資源管理研究室では、地域社会のニーズや気候変動の影響を考慮し、生物資源の持続可能な管理を探求します。現在の研究活動は、持続的な土地利用と森林資源利用、気候変動 とバイオマス推定、森林ガバナンス、社会経済学などです。この研究室の目標は、生物資源の利用と保全のため、地域社会が直面する環境的、社会的、経済的な課題に取り組みながら、環境に配慮し、社会的に公平で、経済的に実行可能な戦略を策定することです。

Nyein Chan PhD Junior Associate Professor  reaearchmap
食資源生産研究室

私たちの食を支えているイネやムギ、マメ類などの普通作物を対象に、品種改良や栽培・品質特性に関する研究を通じて、食資源の生産向上に寄与することを目指しています。例えば、アズキではDNA解析技術などを利用しながら、京都に古くから伝わる在来品種、いわゆる遺伝資源を素材に、画期的な品種の育成に取り組んでいます。

船附 秀行 教授  research map
新種苗開発研究室

地域密着型の野菜の開発や普及、さらに地域の特徴を活かした特産品の創出などにより、亀岡地域の農業に貢献します。例えば、熱帯生まれの粘りの強い「かめまるいも」(アラータイモと呼ばれるヤマノイモの仲間)、真夏でも収穫可能で食味の良いナガササゲ「なつさや」、さらに、サラダ感覚で利用可能なツケナ「京丹波菜」など、亀岡京野菜の開発や普及に取り組んでいます。

佐藤 隆徳 特任教授 research map
農業経営研究室

「食」と「農」は、私たちが生きていく上で必要不可欠なもので、「食」と「農」、さらに「地域」は深く関わっています。農山漁村では、「農」により「食」の生産の場としての役割だけでなく、その地域で農業を継続して行われることで、洪水や土砂崩れの防止、生物多様性の保全、伝統文化の保全など多くの役割があり、日本国民全員が享受しています。「食」「農」「地域」の関連性に着目して、質的・量的な研究を行っています。

坊 安恵 講師 research map
農地環境研究室

健全な農作物を育む健全な土壌を未来に残していくためにどんな手立てを講じていけば良いのか?科学的にアプローチして考えます。京野菜や宇治茶、丹波黒大豆や大納言小豆、いずれも農耕地の土壌、耕す人、周辺の自然環境に育まれてきました。これら伝統的な地域産品が持続的に生産される土壌管理の望ましいあり方について、先達が積み重ねてきた技術を検証しつつ、新たなイノベーションを生み出すよう取り組んでいます。

藤井 孝夫 特任教授